ゆあら
乾いた音が、静かに部屋に響いた。
一瞬遅れて、背中に走る鋭い刺激。
男は思わず息を詰めるが、声を上げることは許されない。
「今の、ちゃんと受け止めた?」
淡々とした声が降ってくる。
振り返ることもできず、ただその場に立ち尽くすしかない。
もう一度、同じ音。
逃げることも、防ぐこともできない状況で受ける刺激は、ただの痛みでは終わらない。
自分が“何もできない側”であることを、はっきりと突きつけてくる。
「いいね、その反応。」
わずかに近づいてきた気配。
背後から見下ろされているだけで、体が強張る。
「ちゃんと分かってきた顔してる。」
次が来ると分かっていても、避けられない。
その予感が、実際の刺激よりも先に神経を締めつける。
再び響く音。
痛みと同時に、視線を向けられていることを強く意識する。
見られている、試されている、評価されている。
その事実が、さらに深いところを締め付ける。
「逃げないの、偉いね。」
褒められているはずなのに、どこか突き放された響き。
それが余計に、自分の立場をはっきりさせる。
抵抗できないことも、声を上げられないことも、
すべてが彼女の中で“当然”として扱われている。
その現実が、痛みよりも強く、心に残っていく。
貴方も体を差し出しに来てみては?